特定非営利活動法人 ITC近畿会

弁理士 福永正也氏が、シリーズ「ソフトウェアと特許」と題して、4回シリーズで連載していきます。

弁理士 福永正也氏

連載内容

  • 第1回 わが国におけるソフトウェア関連発明の取扱い
  • 第2回 今なぜソフトウェアを特許で保護すべきなのか
  • 第3回 中小企業にとっての特許戦略(ソフトウェア編)
  • 第4回 OSSとソフトウェア特許

第4回 OSSとソフトウェア特許

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第4回 OSSとソフトウェア特許
ーオープンソースの時代なら特許は不要なの?ー

1.オープンソースソフトウェアの近況

 ソフトウェア開発において、オープンソースソフトウェア(以下、OSS)を使用する機会が急速に拡大していることは皆さんがご承知の通りです。例えばOSのLinux、WebブラウザのMozillaに始まり、最近では、政府の基幹システムの開発においても、特定のベンダーに依存する体質からの脱却を意図してOSSを採用することを宣言する方も出てきました。また、ガートナーグループも、2010年には業務用ソフトウェア製品の80%以上にオープンソースコードが含まれるようになるものと予想しており、システム開発のインフラとして、OSSはもはや無視できる存在ではありません。

第3回 中小企業にとっての特許戦略(ソフトウェア編)

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第3回 中小企業にとっての特許戦略(ソフトウェア編)
ー世界を見据えた知財戦略とはー

1.知財経営って何?

 モノづくりに関わる企業が競争力を確保するためには、高い技術力だけで十分でしょうか。確かに技術力が秀逸であることは競争優位の源泉であることは事実です。しかし、特許を含めた、いわゆる知財力を高く維持していなければ、技術力に基づく競争優位だけでは、ある日突然事業撤退を余儀なくされるかもしれないのです。したがって、事業戦略の構築時においても、事業部、研究開発部だけでなく、両者の活動を支援しつつ企業としての利益最大化を図ることができる知財力強化を図る知的財産部の果たす役割が年々大きくなっているのです。

第2回 今なぜソフトウェアを特許で保護すべきなのか

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第2回 今なぜソフトウェアを特許で保護すべきなのか
ー 特許の世界における各国の思惑の中で ー

1.ソフトウェアの輸出入
 わが国がソフトウェア輸入大国であることは、IT業界で働いている人間にとっては常識です。例えば最新の調査結果としては、JISA、JEITA 、JPSA* の3団体の所属企業に対する調査結果(図1)が出ています。

第1回 わが国におけるソフトウェア関連発明の取扱い

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第1回 わが国におけるソフトウェア関連発明の取扱い
特許法はどのように保護しようとしているのか?
 
1.特許法での発明取扱いの原則は?

 一般の商取引では、商品の提供又はサービスの提供に対して対価を支払います。ソフトウェアが商取引の対象になる以前では、サービス以外は、必ず形状を有する商品が取引対象として存在していました。掃除機、洗濯機、ミシン、・・・。